【源之丞】「どうして分かってくれないの?」と思った時に ~理解される前に、相手の心を聴くということ~

源之丞

同じ家で暮らし、長い時間を一緒に過ごしていても、心まで自然に分かり合えるとは限りません。

むしろ、近い関係だからこそ、

「これくらい言わなくても分かるはず」

「今まで一緒にいたのだから、私の気持ちは分かっているはず」

と期待してしまいます。

ところが、相手から返ってきた言葉は、自分が求めていたものとは違う。

悩みを聞いてほしかっただけなのに、すぐに解決策を言われる。

大変だったことを分かってほしいのに、「自分だって大変だ」と返される。

すると、話の内容以上に、理解してもらえなかったことが悲しくなります。

聞いているようで、答える準備をしている

人の話を聞いている時、僕たちは必ずしも相手を理解することだけに集中していません。

相手が話している間に、

「次は何と言い返そうか」

「どこが間違っているか」

「どうすれば解決できるか」

と考えていることがあります。

つまり、話を聞いているようで、自分が答える準備をしているのです。

それでは、相手の言葉は耳に入っても、その奥にある気持ちまでは見えてきません。

夫が仕事の話をしている時、本当に伝えたいのは会社への不満ではなく、「家族のために頑張っていることを分かってほしい」という気持ちかもしれません。

妻が家事の負担を訴えている時、求めているのは正しい分担表ではなく、「一人で抱えてきた大変さに気づいてほしい」という思いかもしれません。

言葉の表面だけに反応すると、本当に伝えたいことが置き去りになってしまいます。

理解することは、賛成することではない

『7つの習慣』には、「まず理解に徹し、そして理解される」という考え方があります。

これは、自分の意見を我慢して、何でも相手に合わせるという意味ではありません。

理解することと、同意することは別です。

相手の考えに賛成できなくても、

「なぜ、そのように思ったのか」

「何が一番苦しかったのか」

「本当は、どうしてほしかったのか」

を知ろうとすることはできます。

反論したくなった時ほど、すぐに自分の正しさを伝えるのではなく、まず相手の言葉を確認してみる。

「つまり、協力してほしかったということ?」

「僕に否定されたように感じたの?」

「その時、一人で抱えているようで寂しかったんだね」

このように言葉を返すだけでも、相手は「自分の話が届いた」と感じやすくなります。

人は、自分を理解しようとしてくれる相手の話だからこそ、聞こうと思えるものです。

相性だけで関係が決まるわけではない

鑑定では、夫婦や恋人との相性を見ることがあります。

考え方や感情表現が似ていて、自然に理解し合いやすい組み合わせもあります。反対に、物事の受け止め方や愛情表現が異なり、すれ違いやすい関係もあります。

しかし、相性が良ければ何も伝えなくても分かり合えるわけではありません。

相性が難しいから、関係を改善できないとも限りません。

違いを知ったうえで、

「この人には、どのように伝えれば届きやすいのか」

「自分とは違う反応をする理由は何か」

を考えることも、占いの活用法です。

占いは、相手を決めつけるためではなく、理解する視点を増やすためにも使えます。

会話を変える三つの順番

話し合うたびに喧嘩になる場合は、次の順番を意識してみてください。

最初に、相手の話を途中で評価せずに聞く。

次に、「あなたはこう感じたのですね」と、自分が受け取った内容を確認する。

その後で、「僕はこう感じていました」と、自分の気持ちを伝える。

この時、「あなたはいつも」「普通はこうする」という責める表現ではなく、自分を主語にします。

「あなたは何もしてくれない」ではなく、「僕は一人で抱えているように感じていた」

「どうして分かってくれないの」ではなく、「まず気持ちを聞いてもらえると嬉しい」

相手を裁く言葉を、自分の気持ちを伝える言葉へ変えるのです。

一度の会話ですべてが解決するとは限りません。それでも、どちらが正しいかを決める会話から、お互いを知るための会話へ少しずつ変えていくことはできます。

分かってもらえない苦しさを、連鎖させない

理解してもらえない時、人は相手の話も聞きたくなくなります。

しかし、お互いが「まず自分を分かってほしい」と待ち続ければ、関係は動きません。

自分から聞くことは、負けることでも、自分だけが我慢することでもありません。

関係を変えるために、自分ができる行動を選ぶことです。

それでも相手が話を聞かず、一方的に傷つけてくるのであれば、無理に我慢する必要はありません。距離を取ることや、第三者へ相談することも大切な選択です。

まず理解しようとする。

そのうえで、自分の気持ちも丁寧に伝える。

どちらか一方ではなく、その両方があって初めて、心の通う会話が生まれるのだと思います。

最後に

「分かってほしい」という気持ちは、相手との関係を諦めていないからこそ生まれるものでもあります。

相手を理解し、自分も理解してもらう。その積み重ねが、すれ違った関係を結び直す第一歩になります。

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「相手を責めるだけでなく、もう一度きちんと向き合いたい」

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